GWは家で映画

今年のゴールデンウイークも例年通り、港北のIKEAに行った以外、特にどこかに出かけることもなく家でハードディスクに録画してあったTV番組を見たりして過ごしました。映画を2本観ました。「バグダッド・カフェ」と「ベルリン天使の詩」です。どちらもかつて映画館で観て、気に入っている映画です。
気に入っている映画でも何年もたって見直してみると、全く忘れていて「こんな映画だったんだ」と思うこともよくあるのです。もちろん気に入っているのだから気に入っている部分を忘れることはないのだけれど、私にとってはそこがその映画のすべてになってしまうのでしょうね。私にとって映画はストーリーではなく映像なので、ストーリー的にどんな映画だったか忘れているものもたくさんあるのですよ。
ところで、TVで放映される映画の多くは部分的にカットされていることが多いのです。それは実際の上映時間と放映時間とを比べてみればすぐわかります。ひどい場合は10分以上カットされています。主に放送時間の枠内に収めるためなのでしょうが、それ以外にも政治的な理由だったり、残虐なシーンや映像などがTVにふさわしくないということでカットされたりしています。
ほとんどの場合は時間を短縮するために話の筋とは直接関係しないシーンがカットされるのですが、逆に言えば、話の筋と直接関係しないからこそこの映画にとってそのシーンが重要だということだと思うのです。全く意味のないシーンが挿入されることなどあり得ないのですから。私にとってはそのようなシーンがその映画で最も印象に残っている部分だったりするわけで、いつまで待ってもそのシーンが出てこなかったりすると、とてもがっかりするのですよ。もう別の映画になってしまう。私の思い違いだろうかと、疑心暗鬼になったりもするのです。初めて見る人にはそれでいいのだろうけれど。
放送時間があるので仕方のないことかもしれないが、どうにかならないだろうか。すでに出来上がっているものを編集するということは、そこに新たな創造を加わえることになるのだから、少なくともそういう意識と覚悟は持ってほしいなあ。単なる業務のひとつとして機械的にカットしていたとしたら悲しいなあ。映画を放送するなら映画の長さにTVの方が合わせてほしいですね。野球中継やサッカー中継ではやってるじゃないですか。