バイナリー発電

2030年に原発依存度をどの程度にするか、というエネルギー政策に対する意見聴取会が始まったようですが、よくわからないなあ。「0%」「15%」「20~25%」という三つの選択肢から選べということだが、「0%」は別にして、他の数値の根拠は何なのだろう。このような数値を出すことに、何の意味があるのかよく分からない。選択肢であるならば、25%以上があってもいいはずだが、それがないこともおかしな話だ。ちなみに、3.11以前は26%だったそうだ。
とにかく、いいかげんなのだ。本気さを感じない。そんなことに真面に付き合っていられないな。


バイナリー発電というのがある。いろいろな発電方法があるが、私が注目している発電方法のひとつだ。私たちは、熱をたくさん生み出し、それを捨てている。地球温暖化をCO2のせいにして、熱を出し続けている。膨大な熱を無駄にしながら、地球温暖化と騒いでいる。その熱を発電に利用しようというのだ。
熱で発電するためには、火力発電所のように、かなりの高温を作らなければならないと考えがちだが、そんなことはないのだ。もっと低温でも発電できるのだ。沸点の低いフロンやペンタンなどの物質を蒸発させ、蒸気タービンを回し、発電するわけだ。ちなみに、ペンタんの沸点は36度だそうだ。
先週だったか、「夢の扉」というTV番組で、工場の排熱などでバイナリー発電をする小型発電機の開発をしている人を紹介していたが、熱を発生させている場所なら、どこでも発電できるのだ。もちろん発電量は小さい。だからダメだ、などと言うのは、大型発電所で発電してそれを分配するというシステムにとらわれているからだ。必要な場所で必要な量を発電できれば、電力会社などいらない。
バイナリー発電というのはもともと地熱発電の技術で、日本にもバイナリー発電による地熱発電所がすでに稼働しています。九州電力の八丁原発電所と霧島国際ホテルの自家発電所です。地熱発電にはいろいろ難しい問題があるのだが、バイナリー発電ならばもっと簡単に地熱発電が可能になると思うのです。温泉で捨てられているお湯でも発電できるのですから。
バイナリー発電には、EGS発電というものもあります。人工地熱システムと言われるもので、高温岩体発電とか深部地熱発電とも呼ばれています。地下深いところにある高温の岩(120~200度)の熱を利用して、発電しようというのです。「特別な場所でなくても、どこでも利用できる地熱発電」とも言われています。
イギリスでは、EGS発電を事業化しようという人が現れ、すでにレッドルースに発電所の建設を始めています。将来25ヶ所、30万kwを予定しているということです。サッカー場の半分程度の敷地があれば発電所の建設が可能で、大規模発電所への依存度を下げることができます。
ただ、問題がないわけでもないのです。地下は掘ってみなければわからない、ということです。オーストラリアでは、クーパーベイスンで50万kwのEGS発電所を計画していたのですが、井戸の能力不足で不調に終わりました。しかし、ドイツ、フランス、スイス、アメリカで計画が進行中です。


日本ではこのようなことに手を上げる人がなぜ出てこないのだろうか。孫さんだけだな。規制など、出てこれないような条件がたくさんあるのだろうか。そのようなことが、この国を元気にさせない原因なのに。