幼虫
朝顔市で買って来た朝顔がどんどん蔓を伸ばし、毎朝多くの花をつけています。ところが、虫(幼虫)がついてしまい、大きい葉がほとんど食べ尽くされてしまいました。子供の頃からアゲハ蝶の幼虫はよく見て知っていたのですが、こいつは始めて見る奴で、けっこうでかい。しかも二匹いたのです。一匹は黒く、一匹は緑色です。尻尾に一本の角が出ています。
早速調べてみました。するとすぐに「スズメガ」の幼虫だということがわかりました。大量に発生することはないようで、特に毒なども無いようですが、食慾がものすごいようです。確かに、朝顔の葉がほとんどなくなってしまいました。緑色の方はまだ若い幼虫、黒い方は近々蛹になる幼虫のようなのです。確かに、動きは緑の方が活発なような気がします。
さて、こいつらをどうしたものか。我が家はこのような連中に対して、結構寛容なのですが、このままにしておくと、すべての葉が食い尽くされてしまうのではないかという恐怖感もあり、排除という結論に達しました。アゲハ蝶の幼虫なら許せるが、スズメガは許せないという気持ちもなかったわけではありません。差別。
さっそく行動開始。ピンセットでまず若い方から。ピンセットで挟んで取り除くには大きすぎるし、力も結構強い。そこで足を一本づつ蔓から外して、下に持った皿に落とすことに。ピンセットで挟むと緑色の液体を吐き出した。朝顔の葉のエキスだ。何とかすべての足を蔓からはずして、皿に落とした。皿の中で小さく丸まっている。
さて、こいつをどうするか。潰してしまうなどとてもできません。我が家はマンションの3階で、ちょうど下に生垣があるのですね。そこに昼顔が咲いているのです。これはいいと、その生垣の上に落としてやりました。朝顔が好きだからと言って、昼顔が好きなわけではないのですが。黒い方は手こずることなく、皿の上に落ちました。これも同じ生垣の上に。
しかし、このような幼虫というのは、ちょっと気持ちが悪い。毒を持っているものもいるが、毒を持っていなくてもいい気持ちがしない。何か胃のあたりからこみ上げてくるような嫌な感じというか、生理的におかしくなる。この感覚はどこから来るのだろうか。原始的な感覚のような気がする。ある種の恐れなのかもしれない。蛇を見た時にも同じような感じがする。
きっと、理屈ではなく、遺伝子の中に組み込まれてしまっている不快感なのだろう。「注意しろよ」というサインなのだろうな。